以前は「資料・書籍など」として、資料も含めて載せておりましたが、掲載数がふえたため、絵葉書・書籍紹介のコーナーをつくりました。


佐藤米次郎さんの仁川のお話

 

 先月アップした蔵書票の製作者である佐藤米次郎さんは、昭和15年1月にお兄様のすすめで、仁川に移住し、朝鮮製鋼所で勤務します。終戦後は日本人世話会に入り奉仕活動もしていました。その佐藤さんのお話が『吾八書房これくしょん』の中に「蔵書票自分史」としてに掲載されております。

 仁川のお話は緑色の冊子(これくしょん8)に出ております。量はそれほど多くありませんが、興味がある方は読んでみてください。昭和63年と平成元年の本です。探せない場合はご連絡ください。



仁川閣の蔵書票

 

 佐藤米次郎さんが製作したH.S.WILLIAMSさんという方の蔵書票です。版画の絵はおそらく仁川閣でしょう。そこから推測するとWILLIANSさんは当時仁川に住んでいて、佐藤さんに蔵書票の製作依頼を依頼した。そう考えると、その蔵書票が手元にあることにロマンを感じます。



『オッパ』

 

 戦前に仁川で育った韓国人一家の小説のような実話です。主人公は小さな女の子。父親が行方不明となり、母親は子どもたちを連れて九州へ渡り、そこで日本人と再婚します。

 10年後、病気の母を連れて仁川に戻りますが、そこで母は亡くなります。再び九州で生活をするのですが、今度は兄が志願兵として戦争に行き、戦死するという悲しい話です。

 仁川の街の様子はあまり出てきませんが、当時の生活や貧しさが良く伝わってくる内容となっています。



昭和10年の年賀状

 

 昭和10年(1935)の年賀状です。送り主は仁川神社の方です。この年賀状は保存状態がよく、印刷には今でも光沢があります。



ゆ10生還す‼

 

 この本は、通称まるゆと言われる陸軍潜航輸送艇について書かれた同人誌です。その中に朝鮮機械製作所で製造されたまるゆも紹介されております。仁川で製造されたまるゆは昭和26年ごろまで仁川に放置されたまま残っておりました。内容を一部載せておきます。

 本を書かれた国本さんとはまるゆを通して知り合いました。資料をいただいたり、情報をいただいたりと、お世話になっております。



月尾島のホテル

 

 月尾島のホテルの絵葉書です。月尾島の絵葉書は数多く出ているのですが、このホテルの絵葉書は見たことがなかったのアップしました。

 また、この絵葉書の月尾島の読みは「げつびとう」ではなく、「つきおしま」と書かれているので、それも珍しいかと思います。



絵葉書"朝鮮ホテルから見た皇穹宇"

 

 祖父の仁川時代の写真の中に朝鮮ホテル前で写した写真があります。出張で京城に行ったとき写したものだと思います。その写真を見ていると、当時の朝鮮ホテルの絵葉書が欲しくなり、探してみることにしました。サンルームより皇穹宇を望むというタイトルが付いた絵葉書を見つけたので早速購入しました。

 祖父もこのような景色を見たのでしょうか。この絵葉書の後ろに見える皇穹宇は現在も残っているようなので年末ソウルに行ったときに見てこようと思います。